料理とお酒と花が「芽吹き」をテーマにお互いにリンクしながら、三者三様ライブで見せるイベント「Flowerge -フラワージュ-」
「Flowerge 」とは、英語で花を意味する「Flower」と、フランス語で結婚を意味する「Mariage」を合体させた造語。
今回はフレンチの石原成也さん、お酒のスペシャリスト金原弘晃さんと、「春」をテーマに、五感を刺激するイベントをやろうと話が持ち上がったのがきっかけ。
事前にそれぞれが「春」をイメージする料理やお酒、花を考えておき、開催2週間前に最終打合せですり合わせ。
そこでテーマが「芽吹き」で決定。
料理はフレンチをベースに、和食の要素を取り入れながら。
そこに合わせるお酒は、それぞれの料理に合わせて、リキュール、ワイン、吟醸酒などすべて和酒で統一。
花は、それぞれの料理からイメージする花材を、コースが進むにつれていけ上げていくスタイル。
料理は冷たい前菜、そこに合わせるのは冷やしたスパークリングの日本酒というように、冬から春にかけて暖かくなるように、徐々に料理やお酒の温度が上がっていく。
同時に花も徐々に暖色系の花を入れて、料理とお酒の味覚、料理と花の視覚、お酒と花の嗅覚という様々な角度からお客さまの感覚に訴える仕掛けにしました。
迎えた当日。
客席は二部屋に分かれているので、同じ花材を使っても、それぞれ違ういけ方の作品にし、私と高校生のお弟子さんが交互に行けていくことにしました。
開場2時間前。
まずは作品ベースを作っていきます。
花は少し色褪せた竹と苔梅でお客さまをお迎え。
作品のベースができあがるころ、大量のグラスが用意され、厨房では前菜の支度が進んでいます。
もうめちゃめちゃ美味しそう!!!
この段階でお弟子さんからは「私たちの分は…ないですよね」などとボヤいでいましたが、そりゃ私だって同じこと思ってましたさ 笑
私共は花をいけてる途中で写真が撮れなかったので、残念ながら途中の写真がありません。
ということで、いきなり完成作品。
コデマリ
↓
アルストロメリア・トルコキキョウ
↓
ストック・スイートピー
↓
サクラ
の順番で、青文字が私、緑が高校生のお弟子さんがいけてます。
こちらは先ほどと逆。
コデマリ
↓
アルストロメリア・トルコキキョウ
↓
ストック・スイートピー
↓
サクラ
スタートはお弟子さんがいけるコデマリから。
普段の稽古や、作品展なら手直しもできますが、今回は花いけライブ。
ここをこうしたらいいのにと思っても、直せないのがちょっともどかしい 笑
そんな点も含めて、いけている我々も大変刺激的なイベントでした。
こぼれ話
今回、お弟子さんと交互にいける形にした理由、それはこの高校3年生のお弟子さん、この春、東京にある花の専門学校に進学し、私の教室を離れるため。
彼女には何もしてあげられないけれど、せめてこういった場を経験させることで、未来へのエールと餞にさせられないかと考えたからです。
イベントの最後、本人と共に出たご挨拶でそんな話をして「隣で泣かれちゃったらどうしよう?」などと思っていたら、話をしている私の方がウルっと来てしまったのはここだけの話 笑