昔の彼に会うのなら

華道家ブログだかユーミンファンブログだか、すっかり訳が分からないが、今回は曲名だけを拝借して、ブログの話。

今でこそこうして公式サイトに内包されているが、その昔は某ブログサービスを使っていた。
そういえばあのブログってどうしたんだっけ?と、ふと思い立って調べてみたら、なんとまだネットの海を漂っていた。

何より驚いたのは、2016年当時でインスタをやれとお弟子に言われていたようで、天邪鬼な私は「そこまでやらにゃならんのか?」と当時のブログで疑問を呈している。

私が本格的にインスタを始めたのは2020年になってからだから、かなり後発と言える。
もし2016年で始めていたら、華道系インフルエンサーになっていたかもしれない。人の言うことは素直に聞くもんである。そもそも華道系インフルエンサーってなんだって話だが。

手に負えない

何かの折に書いた気もするが、その昔、私は趣味のサイトを開設していた。そこを閉鎖する時に、ある方から「人前で何かを発表する人間は、その楽しさを知ってしまった以上、必ず戻ってくる」と言われた。

そんなもんかね?などと思っていたが、なんだかんだで花をいけることを生業とし、作品をネットに出し、さらにはこうしてブログを書いているのだから、あの方の仰ったことは間違っていなかった。
バッサリ言ってしまえば、出たがりで承認欲求が強いのだろう。この際だから包み隠さず言うが、イイねが欲しい。

個人サイトから始まり、ブログ、Facebook、Twitterときて、Instagramまで、私もありとあらゆるSNSに手を出してきたが、ここ最近は手に負えなくなってきている。

TikTokなんて「なに?踊ればいいの?」な状態だし、clubhouseが出てきた時には、招待されたくせに陰キャ・コミュ障を大爆発させて針のムシロであった。一生かかっても初対面で「はぁ~いマイク」「はぁ~いジェーン」は無理である。誰だよ。マイクにジェーン。

昔の自分に会うのなら

なぜ昔のブログをほったらかしにしているか。
いや、本人は消すつもりでいるのだが、登録したメールアドレスもパスワードも忘れてしまっている。実際、そんな方は多いのではないだろうか。

今回思い出しついでに読んだ自分のブログ、きっと生意気なことを書いていたんだろうと思いきや、今のブログと同じようなことを書いていて、これはこれでちっとも成長していない気がしてきた。
そして期待したほど黒歴史ではなかった。何を期待したのかという話だが。

尤も、そのブログは初めから奥谷一翠として書いているわけだから、トンチキなことは書いていない。どちらかと言えば、2011年から続くTwitterの方が、花とはまるで関係のない話題ばかりで、後々読み返して恥ずかしくなるかもしれない。あれも一応は奥谷一翠名義である。

そもそもな話、花の話題を書いてもさほど反応がないのに、ユーミン絡みの話題だと反応がいいとは、華道家として如何なものか。
花をいける人がユーミンファン……ではなく、ユーミンファンで花をやってる”らしい”ヘンテコリンな人と認識されているのではないか。由々しきことである。

ブログでもTwitterでも、過去に書いたものが残るのは読み返すことができる。昔の自分に会うような気分になる。このブログもいつか懐かしく読み返すときが来るだろうか。だとするなら、その時に「ありゃ黒歴史だった」と思わせないくらいの格調高い文章のひとつも書き残しておかねばなるまい。

……この調子では到底無理だが。