6月のお稽古

稽古場では「ワクチン打った?」が話題の中心。現段階で接種対象者にはなっていないメンバーもいるから、油断は禁物。

 

 

フトイを使って幾何学な造形をテーマに、線と量の構成。フトイの先端が(というか、フトイの線の向きが)四方に散ってしまうと、作品全体のイメージが散逸な感じになってしまう。

フトイの線でしっかりとラインを作り、その中に花を入れるとまとまりのいいモダンな感じになる。

花器の脚付きコンポートのセレクトはフトイの高さをさらに強調させる効果もあり秀逸。

 

 

 

ほんの少しのことだが、リンドウに傾斜をつけると、コバンソウに気になる隙間ができてしまう。いけばな作品としては、傾斜をつけた方がいいが、花作品としてはどうも一体感に欠けてしまうように思える。

思い切ってリンドウを垂直に立てることにより、下の株との連続性が生まれる。下の株がモンステラで面を強調していて、ここから上に行くにしたがってコバンソウの線や点になるグラデーションを作ると、一体感が生まれてくる。

白の丸水盤はグリーン中心の花材組みと相まって、非常に爽やかな効果を生み出す点が高評価。

 

 

 

各枝の寸法も、作品全体の流れも申し分ないが、強いて言うならば下の部分に花が固まりすぎてしまった感がある。

普段は「重心を下に」と言っているが、この場合だと下にいきすぎて上部のナツツバキが軽くなりがちだ。

ナツツバキの葉をそのままにするならば、花を減らした方がスッキリする。特に紫のスターチスはまとまるとかなり強い色味になるため、若干のくどさを感じさせてしまう。

これでナツツバキが咲くと、かなり爽やかな作品になるだろう。