苗場へGO!


先にお断りしておきますが、今回のブログ、花とはまるで関係ないです(笑)

 

今年はバカンスできるか!?


毎年恒例となっている、松任谷由実さんが苗場プリンスホテルで行うリゾートコンサート「SURF & SNOW in NAEBA」は、今年40周年を迎えた。
私が「苗場だ苗場だ」と毎年大騒ぎし続けて、20年くらい経つだろうか。

私の滞在は長くて4日間。
まぁ、リゾートだのバカンスだのと、ギリギリ言える日数かもしれない。
普段は1泊2日で慌ただしく往復している。

過去、一番短くて9時間滞在というのがあった。
越後湯沢に19時ごろに到着し、タクシーで苗場へ。
21時から始まるライブを観て、部屋飲みをしている友人たちと乾杯して、すぐに越後湯沢に引き返し、始発の新幹線。
そこにリゾート感は皆無だった。

苗場のライブ日程が発表されるのは前年の秋。
仕事柄、突発的なスケジュールが入ってしまう私にとって、翌年の2月の予定を組めという方が無理というもの。
なら最初から諦めてしまえば精神衛生上いいのだが、行かないことによるストレスは、行った時の充足感には負けてしまうのであって、結局、毎年キリキリしながら直前まで予定を組み直すハメになる。

珍しく今年は比較的スムーズに3日間のスケジュールを空けることができ、鼻息荒く苗場に向かったのだった。

 

居酒屋新幹線


私の地元、名古屋駅から東京駅を経由して越後湯沢駅まで、どれだけ乗り換えがスムーズでも乗車時間は3時間以上。名古屋駅までの移動や、越後湯沢から苗場までの時間を入れればそれ以上の、結構な長旅だ。

「せっかくのバカンスだし、ちょっと贅沢しちゃえ!」と、デパ地下でお弁当を買い、新幹線ホームでビールを買い、iPadで動画を観ながら徐々に気分を上げていく。

とは言うものの、どこか手持ち無沙汰で、心はすでに苗場に飛んでいるから、やたらTwitter投稿を繰り返したりもした。

「時のないホテルへ向かいます」の投稿でピンときた方は
かなりなユーミンファンとお見受けします

 


絵に描いたような富士山が見えるころ、2本目のビールも空き、3本目に行こうか…いやこの辺でやめておこうか…

などと考えているうちに車内販売がやってきた。


脊髄反射の勢いで3本目を買ってしまい、「だってバカンスだもんね」と、自分自身に言い訳をしてみる。
誰も責めてはいないのに、この心に差し込む若干の後ろめたさはなんだろう。

ほろ酔いで東海道新幹線を降り、上越新幹線に乗り換え。

また買ってる…


その昔、安いからという理由で、東京駅から京都駅まで、こだまで移動をしたことがあった。
4時間近くの乗車時間のほとんどを飲み明かし、京都駅に着いた頃にはヘロヘロになってしまい、現地で合流した友人から「新幹線は居酒屋じゃない」とお小言をいただいたことがある。

もちろん飲んで騒いだわけでもなく、黙々と、だまーって飲み続けたのだが、あの時はそれがいけなかったのかもしれない。

 
今回はそんなヘマをするわけないはいかない。
なにせ今夜はライブを観るのだ。
しかも21時開演、終演は0時近くになる。
それなりに正気を保っていないと、下手をするとライブ中に寝てしまう恐れがある。
これでは何をしにわざわざ山奥まで行くのか、本末転倒も甚だしい。
ということで、上越新幹線では、ワイン1本に留めておいた。
自分、偉いな。
…ん?それ、偉いのか?

 

上越新幹線のワクワク感


上越新幹線には「とき」と「たにがわ」がある。
「とき」は快速(のようなもの)
「たにがわ」は各駅停車。
越後湯沢までの所要時間は10分程度の違いだから、どちらに乗っても大差ない。
今回は「たにがわ」にした。
上越新幹線には、年に一度、苗場に向かう時にしか乗らないから、「大宮」とか「熊谷」という車内放送を聞くと、いよいよバカンス感が高まってくる。

ところが昨年2月は群馬県安中市でお仕事をいただいたのと、同じく苗場に向かったのとで、多い時で名古屋 − 高崎間を週に2往復していた。

その2ヶ月後、お仕事のお礼を申し上げに、改めて安中市と高崎市を訪れた。
高崎市に本部がある、いけばな松風の副家元、塚越応駿先生から「高崎に来たら、洞窟観音と高崎白衣大観音は見ておくといい」というおすすめで、うちのお弟子と方々を巡ったりもした。

そんなことをつらつら思い出しながら、ふと車窓の外に目を向けると、すでに高崎ではないか!
慌てて写真を撮り「何度も訪れた高崎」と若干感傷に浸りながらツイートした直後、「次は高崎」と車内放送。
じゃぁここはどこだよ!(本庄早稲田だった)

(本当の)高崎駅に差し掛かった頃、遙か遠くに観音様がうっすらと見えてくる。

 
実は自分の人生の中で、高崎とご縁ができるなどとは、これっぽっちも思っていなかったから、高崎白衣大観音は全く知らなかった。

上越新幹線には何年も乗っているのに、今年は高崎の街が少し違って見えた。

 
苗場の話を書こうとしているのに、ちっとも本筋に行かない。
これでは内田百閒のようだ。

越後湯沢に到着し、いよいよ苗場プリンスホテルに行くのだが、これは次回のブログにしよう。