2年と少しの間、少しも旅をしなかったかと言われれば、いや…まぁ…回数は格段に減ったものの、それなり出ておりましたがね…。
実は今年(2022年)は、2月に新潟に出かけている。毎年恒例の苗場。
毎回思うのだが、陽が燦々と差し込む全面ガラスの前は、花にとって過酷な環境。いくつかの祝花はアーティフィシャルで作られていた。もちろん生花の方が華やかなのだが、環境や公演期間の長さを考えると、致し方ない部分だ。メンテナンス込みの生花となると、とてつもない金額になってしまう。
さていつもなら苗場プリンスホテルの館内をフラフラと歩き回っているのだが、今回はパフェを食べに行った以外、ずっと部屋に閉じこもっていた。
そして3月は福岡・長崎。久しぶりの飛行機、初めての玄界灘を行くフェリー、念願の特急かもめ個室など、ずっと家にこもっていた頃にネット動画で見続けて、いつか乗りたいと思っていた乗り物に、これでもかと言うほど一気に乗り倒した。小学生か。
福岡から帰ってきて2週間後は東京である。博多から名古屋まで3時間半、あれほど「もう新幹線は飽きた」と感じたのに、またしても新幹線。
実はこの記事も、新幹線の中で書いている。
YouTuberみたいな書き方であるが、今回は7号車に乗ってみた。
東海道新幹線7号車は、「S Work車両」として、仕事を進めたい人用の号車。平日の昼過ぎ、右を見ても左を見ても、皆スーツ姿でコーヒー片手にパソコンを開いてパチパチやっている。
ひどくカジュアルな格好をして、呑気にiPadでブログを書いているのは私くらい。場違い感が甚だしい。ビールを飲んでないだけ顰蹙は買ってないと思われるが。
この2ヶ月の間に雪国・離島・大都会と移動したから、なんだか移動することに疲れを感じるようになっている。コロナ前はなんやかや月イチであちこち出掛けていたから、2年前の春は自宅にいることの方が落ち着かなかった。
そんな生活を続けていたら、すっかり体が慣れてしまい、今度はこの始末である。
これらの旅は100%仕事ではなく、プライベートな部分も含まれているから、今も外出自粛を呼びかけられている中での移動は、ちょっと心に引っかかるものがある。
もちろん、基本的な感染対策をしている。ただ、それでも移動することすら憚られる世の中って、やっぱりしんどい。
こうして旅をして、普段の生活と違う環境に身を置くことは、感情の粒を集めるようなものだと思う。ひとつひとつの粒は小さくても、これらはきっと今後の私の創作活動にとって大きな糧になるのだと確信している。
おまけ