チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com(前編)


修学旅行のもう一つのイベントは、豊洲にできた「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」
異空間にトリップするサイケデリックなインスタレーション。




お台場にもチームラボの特設会場がありますが、ここがいいと言ったのは高校生のお弟子さん。


理由を訊くと「山PがCMに出てるから!」

そういえばこのお弟子さん、山下智久さんのファンだった…。




ロッカールームで靴と靴下を脱ぎ、暗い通路を進んでいくと、あるところから湿度が一気が上がり、仄かに塩素の匂いがしてきます。
「この感覚、遥か昔に…」
私の実家の近くに市営プールがあり、毎年夏になると何度も泳ぎに行っていたあの頃。
老朽化のために今は公園に作り変えられ、当時プール内に設置されていた噴水が、今かろうじて当時の面影を残している程度。
そうだ。ロッカーを抜けると腰洗い槽があって、その匂いが結構キツくて…などと、妙なところからノスタルジックな気分になります。

匂いによって記憶が呼び起こされるのを「プルースト効果」というらしいです。
この効果はやたらと絶大で、水泳部(正確にいうと、水泳部のつもりで入部したら水球部)だった高校時代までもついでに思い出す始末。

違う違う。ここは豊洲だ。
閑話休題。

暗い通路を進んでいくと、遠くから歓声が聞こえてきます。
その歓声に導かれるように進むと、坂の上から流れ来る水。
その心地よい抵抗を感じながら登っていくと、そこには一筋の滝が。




「坂の上にある光の滝 / Waterfall of Light Particles at the Top of an Incline」


10年ほど前、私のいけばな作品として発表するつもりで、滝のシステムを含めた設計図を描いたものの、会場の都合でボツになってしまったものがあります。

当時私が描いた作品図には、流れ落ちる滝と、その滝壺から植物が滝に絡まりながら伸びてゆくイメージが描かれていました。

あれ、いつか実現させたいな…と、ふと思い出しました。




続いて

「やわらかいブラックホール – あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である」


ここは床一面が巨大なビーズクッションのようなもので覆われていて、足を踏み入れると、自らの体重にでブズブと沈んでいき、前に進むことはおろか、踏み込んだ足を抜くことすらままならなくなります。
それは例えて言えばレンコン畑のよう。
そんなレンコン畑の両端には隙間もないほど何組ものカップルがイチャイチャと寝転がっており、それを横目に部屋の中央部を必死の形相で進むのは、また別の意味を持ちそうです。




「The Infinite Crystal Universe」


壁も天井も床も全て鏡張り、天井から吊るされた無数のLEDにより構成された作品。

参加者のスマホからLEDの色や点滅パターンを変えることができます。
空間全体をぼんやり見ていると、徐々に不思議な浮遊感を感じ、さらには空間そのものに吸い込まれていく感覚が味わえます。


ランナーズハイという言葉がありますが、それに似た「だんだん気持ちよくなっていく感じ」に似ています。
もちろん私は麻薬物質を摂取したことはありませんが(ダメ、ゼッタイ)
きっとこんな感じなのかな?と擬似的な体験ができるかもしれません。




ここから先、私はどんどん恍惚感と死生観にトリップしていくわけですが、これは次回にいたしましょう。

次回「生と死を考え、なぜか涙ぐむ」
お楽しみに!