2月に学園葬装花のご依頼をいただいたお礼に、再び群馬、新島学園さまへ。
「このお礼は、枝垂れ桜の咲く頃に改めて伺います」
やたら気取った言い方で学園の皆様とお別れしたのが2月9日。
年度替わりや他の仕事の都合、同行する私のお弟子の予定など諸々を擦り合わせたら、4月20日になってしまいました。
これでは桜が厳しいのではないか?
そもそも桜の咲く頃になんてカッコつけた言い方しちゃうから、こういうことになるんだよな。
などと反省しながら、群馬県までクルマを走らせました。
そもそもなぜ枝垂れ桜なのか
私の地元では、どういうわけか、あまり枝垂れ桜を見かけません。
今回の群馬でのご依頼を頂いた際、現地打ち合わせで拝見した校内には立派な枝垂れ桜が何本もあり、その後の帰り道で寄った安中教会にも枝垂れ桜が植えられていました。
「亡き前理事長さまも、この桜を眺めていらしたのかもしれない」
そんなことを考えていたら、つい先ほどまでお話しをしていた、故人様のご子息で現理事長さまのお言葉と共に、イメージが出来上がってきました。
最初の案では、枝垂れ桜をステージ全面に配したものだったのですが、「上州名物からっ風」が吹く季節。
いくら季節先取りとはいうものの、枝垂れ桜までは手に入りません。
結局、別の桜を使いましたが、ちょっと残念だったなという気持ちが拭えずにいます。
お世話になった皆様方へご挨拶方々、枝垂れ桜もまた目的の、群馬再訪となったのです。
1本だけ満開!
校庭内のほぼすべての桜は散ってしまってましたが、正門奥にある校庭の枝垂れ桜は満開を保っていました。
その姿は優美で、気品あふれるものでした。
きっと、前理事長さまもこの桜を眺めていらしたのでしょう。
そう思うと、枝垂れ桜が手に入らなかったことが、返す返すも残念です。
陽射しは力強く、学園の礼拝堂横の木々も芽吹きの季節を迎えていました。
学園葬当日、全ての花の撤収を終え、外に出るときにはコートを着ていましたから、着実に季節は巡っているなと感じます。
今回のお仕事は、到底一人ではできないものでしたので、フラワーアーティストの曽我部翔さん、高崎市の生花店「Marimo」さんにもご協力いただきました。
前回はお店に伺えなかったので、改めてこちらにもご挨拶。
オーナーの後藤さま、スタッフの皆さま、ありがとうございました。
もうお一方、開花調整でご協力いただいておりまして。
高崎を本部とする「いけばな松風」の副家元 塚越応駿さま。
「Marimo」さんからほど近い所に本部があり、偶然通りかかって驚いて写真を 笑
この夜、塚越さま、後藤さまとお食事を共にしましたけれど、なんと3人とも同世代。
それぞれ環境は違えど、同じ「花」という共通項があるだけで、これほど楽しい時間が過ごせるものかと、忘れ得ぬ夜となりました。