夏真っ盛り!花なんか持ちゃしない!と、毎年教室内では愚痴が出ます。
ま、しょうがないよね。
8月はお稽古設定日が少なく、ほぼ月の後半ばかりのお稽古となってしまいました。
Tさんは手付きの花器にパンパス。
「なぜこの花器にしたの?」
いけばなは器と花材の調和も大切にしますから、なぜこのフォルムの花器にしたのか、ある程度お稽古を積んできたお弟子さんにはその理由も訊きます。
「だって先生がいつもと違う花器を使ってみましょうっていうから」
その理由かいっ!!(笑)
こちらも「たまには花器を変えなよ」とアドバイスしたYさん。
ハランの造形に一工夫をしています。
ちょっとボリュームが多いかなとも思いますが、綺麗にまとまっています。
竹の花入がお盆提灯のようでもありますね。
同じ花材でも、花器やいけ方によってこんなにも違う雰囲気になります。
Sさんはかなり創作的な花器を選択。
画像ではわかりにくいですが、長さの違う2本の筒状の花器。
そのままいければ、お墓の花みたいになっちゃう。
そこをどう造形していくか、一捻りが必要な花器です。
うんうん唸りながら花をいけている横では、4歳のYちゃんがスイスイと花をいけていました。
ちょっと勢いがつき過ぎて、マムの葉を全て落としてしまいましたが、ちゃんと高低差もつけることができて、まとまりのある作品になったと思います。
ほんの少し色づきかけたユキヤナギを丸水盤にいけたTさん。
ユキヤナギのラインをよく見ていると思います。
この花材、人によっては迷宮に入ってしまうことがあるんです。
そんなタイプの方は、思い切って勢いをつけていけてみると、面白い作品になるかもしれません。
Yさんは投入れで、枝を横に伸ばした形。
枝を留めるテクニックが必要となってきますが、これは基本といえば基本ですから、しっかり身につけておきましょう。
ユキヤナギの細かい枝をどこまで処理するかは何度も「切り過ぎた!」を繰り返すうちに上手くなりますから、失敗を恐れずに。