華道家ブログ

先日、友人と話をしていて「君のブログは花と関係ない話が多くないか?」と苦言(?)を呈された。

もうまったくグゥの音も出ないほど御尤もである。先日公開した映画の話は、まだなんとか華道と絡めながら書き綴ったが、苗場に行った話なんて花にかすりもしない話題である。いいのかこれで。

そんなことを考えながら、こうしてこれを書いている時も、電話がかかってきた。

「ブログを拝見したのですが、映画もご出演されているのですか」

なんのことはない。営業電話だったのだが、あの記事のどこをどう読んだら私が映画に出たって話になるのか。

花のお仕事の際、クライアント様から詳細を伏せるように言われることがある。場合によっては作品画像を出さない契約、つまり作者を秘匿することもある。

そんな縛りがあると、ブログに書ける話題は限られてくる。毎日がそうドラマティックなできことが起こるわけでもなく、プライベートなことをじゃんじゃん書くほどネットリテラシーは低くない(と思っている)

こうなるとさらに何を書こうかとなる。
華道の話を延々しても、つまらんなと思われるだろうし、あまりにマニアックすぎる華道の話もどうなんだ。

そんな話は主に教室内でしているし、お月謝をいただいている以上、このブログで詳らかにするのは、いくらなんでも道義に反する。

セルフブランディング

私はよく初対面の方から

「もっと難しい人かと思ってました」

と言われることがある。そんなイメージってどこから来るのだろう?
やはり華道という、そこはかとない和の奥深さ(≒難しい)の人ってイメージだろうか。
それとも真面目な顔した宣材写真が原因か?

そして実際の私とはどんな落差なのか。……これは怖くて聞いたことはないが。

どちらにしても、難しい人かもと思われているのは事実らしい。そんな人の教室に入りたいとは、ちょっと考えづらい。
これは由々しきことである。

実際は、わりとおっちょこちょいだし、結構なめんどくさがり屋である。
つい先日は、お稽古日を間違えて、お弟子さんが来てからそれに気がつくという、かつてない大ポカをやらかした。さすがにへこんだ。

ここまでくると、もうおっちょこちょいとはレベルが違う気がするけれど。

こんなこんなで、私の人となりを知っていただくためにも、花とはあまり関係のない話も書き綴っている。
言うなればセルフブランディングなのだが、これが成功しているかと言われれば、どうなんだろう?
失敗談やフラフラしている話ばかりを綴るのも、これまた信用を失墜させている気もする。稽古日すっぽかし事件なんて書いちゃっていいのだろうか。

どの話題でもちょっとは花に絡めて書くようにしているが、それは時にあまりに強引な結び付けになることもあり、私の思考力と文章力のなさに自分自身でゲンナリする。

別に私自身を大きく立派に見せたいなんて思っていないし、逆もまた然り。
謙遜も行きすぎると嫌味だし、自虐ばっかりしている人に習いたいなんて思わないだろうし。

ネットなんてその人のほんの一部しか見えないのだが、少しでも等身大の私をお示しするために、このブログはある。

そしてこのブログを通して、花の魅力が、華道の楽しさが伝わればいいなと思っている。
ね?怖い人じゃないんだよぉ?