お稽古日誌のように更新してきたが、気がつけばすっかりサボっているではないか!稽古自体は真面目にやっているが。
全体的に窮屈な印象が否めない。花器のフォルムを考えると、上部に伸びる枝に高さが欲しいところ。
葉のついたニシキギを伸びやかにもってくることにより、花と花との間隔をしっかりとることができる。
すでに花材が組んであるから、どうしてもすべて使いたくなってしまうところだが、ドラセナを取ることでアシンメトリーにより近くなる。
稽古場にある花器だから、なんとなく野暮ったい印象になってしまうが、これがガラスの水盤だったら、印象は全く違うものになっただろう。
何重にも巻いたニューサイランを花留にし、様々な山野草を入れた作品。それぞれの花がよく見えるよう高低差をつけることと、いけ口は一か所にまとめると足元がスッキリする。花入れに入れれば茶花になるが、その場合はもう少し種類を減らした方がよい。
夏の一種いけといえば、真っ先名前が挙がるヒオウギ。一種いけとなると、妙に身構えてしまうかもしれないが、普段やってることを同じ花材でいければいいだけの話だ(言うは易し 笑)
先ほどのニューサイランに山野草を合わせた作品でもそうだが、一種いけでも足元をしっかりと揃えることにより、全体のフォルムが美しくなる。また、ヒオウギ自体の自然な反りを活かせるかがポイントとなる。
もうひとつ、一種いけのお稽古。9月9日は重陽の節句。これにちなんで、キクの一種いけ。
シンプルな白の丸水盤に3種9本のキクをバランスよくいれるには、全体のフォルムだけでなく、配色のバランスにも気を付けたい。
そもそもいけばなは、床の間に飾られることを前提としている。しかし現在の住環境ではむしろ床の間のある家の方が少ないのではないだろうか。
本来見られることのない、真横からの視点を考えると、やはり足元の処理は俄然重要となってくる。
クラシカルな作品ばかり続いたので、ちょっと創作的なものを。
作品を支えるスタンドを隠すためにパンパスを使っているが、全体に重苦しくなってしまった。また、パンパス・流木・アスパラガスのそれぞれ質感が異なる素材で、作品全体が渋滞している。
流木を印象的にさせるため、思い切ってパンパスを取り、ファーガスを足す。こうすることでアジサイやアスパラガスとの色の対比が鮮明になり、作品全体に締まりが出てくる。
スタンドが丸出しになることを嫌う場合もあるが、この場合は敢えて出しても大丈夫。